
コラム”Ecoものづくり情報”
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■ 改善の4原則=ECRS
Ecomo
Ecology&Economy manufacture optimization supporter
"Ecoものづくりサポーター”
エコモ研究所 宇田英夫
〒602-8148 京都府京都市上京区丸太町通堀川西入西丸太町185番地
京都二条ハイツ703
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コラム”Ecoものづくり情報”
21.02.10
■ 省エネ活動「5ゲン主義」
省エネ革新活動のSTEP(4)にて、省エネ・革新/改善活動の実行・推進フォローを行う中で、省エネ「5ゲン主義の実践」と省エネ「コミュニケーション」は特別に重要なことと感じています。
今回は、私が省エネ革新取組の中で、「5ゲン主義」の重要性を再認識した事例を紹介させて頂きながら、省エネ「5ゲン主義」が如何に大切なことかを皆さんに知っていただきたいと思います。尚、生産革新や品質革新における「5ゲン主義」の重要性については、2017年9月コラム「5ゲン主義で改善する」を参考にしてください。
◎クリーンルーム恒温槽のパーティクル改善事例
◇事例1(事象)
・クリーンルーム恒温槽近辺にて、恒温槽にワーク投入後約10分程度でパーティクルが上昇することが判明しました。
排煙ダクトを点検したところ、ダンパーの隙間にフラックスで詰まった状態にあり、排煙ダクトが機能せず、恒温
槽よりパーティクルが漏れ出ていることが分かりました。
対策➤恒温槽の排熱ダクトダンパーを清掃し、隙間を適正な寸法に設定することにより、パーティクルの流出、
上昇は無くなりました。
◇事例2(事象)
・ある機種生産の時にのみ、クリーンルームのパーティクル量が大幅に上がっていました。
生産現場をよく観てみると、クリーンルーム恒温槽の扉上部が高温(62℃)になっており、扉から高温エアーの流出
が判明しました。恒温槽のパッキンが老朽化して、扉上部から恒温槽内の高温エアー(一部汚れたミスト)が流出
している状況にあり、該当機種では高温時にパーティクルの発生量が多くなって、恒温槽から漏れていことが分か
りました。
対策➤恒温槽パッキンを新品交換し、恒温槽換気開口率を見直し、パーティクルの流出、上昇は無くなりました。
クリーンルーム内のパーティクル量低減と
省エネルギー改善を進めていましたが、
様々な現象があって、パーティクル量が変
動する時には、何らかの行動や事象の
変化が必ず起こっているのです。
その変化は、現場へ行って、現物を見て
いかないとその変化の真因や事実は分
からないものなのです。
3現主義(現場、現物、現実)+
原理・原則の「5ゲン主義」が
省エネ革新活動にとっても、
基本となるもので、最も重要な
ことなのです。

21.02.25
■ 省エネ活動「コミュニケーション」
「コミュニケーション」は全ての改善活動/革新活動にとって重要なことですが、省エネ・革新/改善活動の実行・推進フォローを行う中で、省エネ「コミュニケーション」はとても重要なことです。
省エネ革新取組の中で、「5ゲン主義」の重要性を前回紹介させていただきましたが、私が省エネ活動の現場に行って、コミュニケーションから改善のネタや要因の深堀りにて省エネ課題の解決の解決が進んできました。あえて言えば「コミュニケーション」は重要な課題解決手法で、「コミュニケーション」無しには省エネ改善/革新は出来ないと強く感じています。では、「コミュニケーション」によって、省エネ課題が解決した事例を紹介しましょう。
◎「コミュニケーション」を通しての改善事例
◇事例1
省エネ取組で、電力環境『診える化』システム“環境あんどん”を前月(2021年1月)に紹介させていただきました。
“環境あんどん”は、電力と環境情報をリアルタイムに「見える化」してくれるシステムですが、私は当初この“環境
あんどん”を電力環境コミュニケーションボードと名付けていました。その意は、電力計測と環境情報をもとに課題
を解決していく画面(システム)としていたからです。課題を解決するには「見える化」して様々な事象や現象、
データから職場の皆さんとコミュニケーションを図りながら、課題を解決したかったからです。
実は以前、生産工場では品質改善の手法として、「品質コミュニケーション」や「品質コミュニケーションボード」の
活用が知られていました。
課題解決への肝(ポイント・キーワード)は、「見える化」と「コミュニケーション」の実行、推進、展開なのです。
◇事例2
“環境あんどん”で、ある設備が夜間と休日の非稼働時に待機電力(常時通電)が在ることが解りました。
常時通電がされていることは、電力をモニタ計測していなければ分からないことが多く在ります。なぜなら常時通
電がその現場では当たり前で日常化しているからです。未使用時の電力は切りたいところですが、設備使用者・
管理者に聞くと「夜間や休日に設備電源を切ると、立ち上げ時に設備異常が多くなって、故障回復が大変なことが
在ったり、休日後(月曜日)の製品の立上げ不良が多く
在ったことから、常時通電にしています。」とのことでした。
そこで調べてみると、一部重要箇所の断熱材が漏れて設備
保温が充分でないことから、冬場のみ温度変化で朝方に設備
の立ち上げ時に、設備性能が悪化していることが解りました。
そこで、重要箇所の保温シートを追加することで、夜間・休日
の待機電力を無くすことができました。
なぜ、そのようなことが起こっているのか?その状況にせざる
を得ないか?は、24時間365日現場に居ない我々にとっては
解らないことなのです。
コミュニケーションを深めていかなければその実情や実態、
課題の解決ヒントは得られないのです。
ここに、「コミュニケーション」のもっとも大切なところが在ります。
