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コラム”Ecoものづくり情報”

19. 4.10

■ 改善の4原則=ECRS

 IEとは何か、IE改善をどのように学ぶか、8つのムダ3ム(ムリ・ムダ・ムラ)などを知って頂き、IE改善の手順を紹介してきました。

今回は、IE改善を進める捉え方のポイントとなる「改善の4つの原則」=ECRSについて紹介させて頂きます。

 

 ECRSは、日本能率協会では以下の様に説明されています。

ECRSは、Eliminate(排除)、Combine(結合)、Rearrange(交換)、Simplify(簡素化)の英語の頭文字を選択したもので、改善においてECRSを適用すると、改善の効果が大きく、過剰や過小な改善も避けられ、さらに不要なトラブルも最小になることが知られています。

また、ECRSは改善を実視する上での順番と視点を示したものです。

◎ECRS

 ・Eliminate(排除)

  業務の改善を考える場合、最初に検討するべき視点が、E=排除です。

  その作業や動作、つくるものが本当に必要で、価値があるものか?、

  ムダなものでは無いか?と考えて、不要なものを無くしていくことです。

 ・Combine(結合)

  次に検討する視点が、C=結合です。

  類似の業務を結合し集中化すると、必要な設備・工具・備品等が削減できます。

 ・Rearrange(交換)

  3番目の視点が、R=交換です。

  作業順序、作業場所、担当作業者等の入替変更をする視点です。

  部材のハンドリングの適性化や、工程順序の適性化、スペースの適正化が進みます。

 ・Simplify(簡素化)

  最後に検討する視点が、S=簡素化です。

  業務実態を測定・分析し、動作/要素/作業/工程単位での、あるべき姿を設計して、

  シンプル(簡素化・単純化)にしていく活動です。

図190410.png

19. 4.25

■ 方法改善の技術

 IEの二大柱として、 テーラー(Frederick Winslow Taylor:1856-1915)の時間研究(Time Study)の結果から得られた「作業測定の技術(Work Measurement)」と、ギルブレス(Frank Bunker Gilbreth:1868-1924)の動作研究(Motion Study)の結果から得られた「方法改善の技術(Method Engineering/Study)」と言われています。

 

 今までにもお伝えしてきました通り、生産現場での3ム(ムリ・ムダ・ムラ)を取り除き、不要な作業や動作を省き、流れ生産を再構築して、合理的な生産活動を追求していくことが“ものづくり革新・改善”には欠かせないことで、「方法改善の技術」が重要となります。

 

 「方法改善の技術」とは、作業のやり方を調査・分析し、より効率的な作業方法を発見していくための技術の体系のことです。現在の作業プロセスを対象として、その作業方法やさまざまな条件などを調査して、効果的な作業方法を見いだすために分析し、価値のない(ムダ)作業や動作を省き、真に必要な作業や動作のみを効果的に再編するための技術体系であるとも言えます。

 「方法改善の技術」では、改善目標を設定して、改善へ向けて工程・作業・動作の様々な分析を行なっていきます。1.工程の詳細分析  2.要素作業の詳細分析  3.動作の詳細分析  など様々な現状分析の方法がありますが、「方法改善の技術」にて、問題に応じ、その1つ、あるいはいくつかの分析手法を併用して、問題の解明と対策の具体案を得ていくようにして、改善を速く効果的に進めていただきたいものです。

図190425.png
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