コラム”Ecoものづくり情報”
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■ 改善の4原則=ECRS
Ecomo
Ecology&Economy manufacture optimization supporter
"Ecoものづくりサポーター”
エコモ研究所 宇田英夫
〒602-8148 京都府京都市上京区丸太町通堀川西入西丸太町185番地
京都二条ハイツ703
TEL 075-756-3353
携帯 080-3032-7213
Email ecomouda@ab.auone-net.jp
HP http://www.ecomouda.com
コラム”Ecoものづくり情報”
19. 6.10
■ 方法改善のポイント
IE改善は、ものづくりのQ、C、Dの総合的な向上にあり、“最適な”生産システムの設計・改善・構築することが目的です。そして、IE改善の柱でもある「方法改善の技術」は、改善を進め“最適なものづくり=最適生産“をつくり上げる技術になります。そのためには、IE改善の「作業測定の技術」と「方法改善の技術」が重要で、工場や職場の科学的管理には欠かせない技術です。
「方法改善の手法」は、「工程分析」「作業分析」「動作分析」が在り、作業のやり方を調査・分析し、より効率的な作業方法を発見していくための技術の体系のことです。改善を進めるために、現状の課題を把握して、改善ポイントを正しくつかむための「作業測定の技術」は、工場や職場の科学的管理のための基準設定の技術であると同時に、その改善における効果量の測定技術でもあります。
方法改善のポイントとしては
ポイント1: 「気になる作業」を見付ける。
ポイント2: 改善後の新しい方法のフォローアップと定着化を図る。
ポイント3: 実際に作業をする現場の人たちの納得を得る。
ポイント4: 不安定な作業を攻める。
まず、不安定な作業に共通する事象として、「時間が長くかかる」、「作業が難しい」、「時間のバラツキが大きい」、「位置合わせ作業や調整作業がある」、「作業姿勢が悪い」、「危険があるか、あるいは注意を要する」など、ポイントの「気になる作業」を見付けて改善する、方法改善を進めていくことになります。
方法改善を進めることで、
1.時間のバラツキが小さくなり、結果的に作業時間が短縮できます。
2.作業が楽になることで疲労が軽減され、ひいては時間が短くなります。
3.時間が短くなる→少ない人員で作業ができるようになります。
4.工程間の作業時間バランスが安定し、仕掛かり量が減り、リードタイムの短縮や手待ち時間が減少します。
5.作業が安定することで、作業不良が低減されます。
6.複雑な作業動作や、作業のカンやコツが解消されるために、習熟期間が短縮されます。
IE改善、方法改善を進めていただくことで、働き易い、ムリ・ムダ・ムラの無い“最適なものづくり”を進めて頂ければと願っています。
19. 6.25
■ ”ものづくり”の視点
IE改善は、“ものづくり”のQ、C、Dの総合的な向上にありますが、やはり“ものづくり”の基本は、目指すQ、C、Dを達成して顧客に満足いただける価値を提供することにあります。しかし、求めるQ、C、Dの水準まで向上させていくことはそう容易いことではありません。
“ものづくり現場”が目指す管理型から創造型・自律型への変革を実現していくことが重要です。
今回は、改善・革新へと繋げるための基本となる“ものづくり”の20項目の視点を紹介させていただきます。
◎“ものづくり”の20の視点、5つの基本軸
⑴ 「生産性向上技術」は、
Q、C、Dつくり込みの基本技術であり、投入資源(人、設備、材料)を最大限有効活用するための技術です。
また、安全や職場環境、生産のベースとなる5Sも含まれています。
⑵ 「生産管理システム技術」は、
生産計画確定から出荷までの業務を最適に行うための技術で、材料の発注リードタイム短縮、生産リード
タイム短縮、短納期対応などを実現する際のポイントになります。
⑶ 「生産技術」は、
工程設計や製造にかかわる技術開発の必要性、設備設計へのかかわり方と役割などです。
⑷ 「コンカレント開発と新製品立上げ技術」は、
新製品や設備更新などでR&D、設計、製造、品質保証など各部門が連携して垂直立上げを進めていきます。
⑸ 「運営・仕組み改革」は、
重要な人材育成や風土改革・自律化の実現と原価管理・目標管理等になります。
“ものづくり”というときは、単純な製造よりも“高度な
生産技術や製造技術をともなう製造”を意味すること
が多い様です。
あえて“ものづくり“という表現を使うことにより、見え
ない部分にまでこだわりつづける”ものづくり”の精神、
日本が長年培ってきた技術力を強調しているようです。
日本の製造業の強みである“ものづくり”と“コトづくり”
を合わせて「ものコトづくり」と呼ぶこともありますが、
“ものづくり”の強みを活かしつつ、“コトづくり”と一体
化して、新たな価値を提供できる真の“ものづくり”を
目指して頂きたいものです。