コラム”Ecoものづくり情報”
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■ 改善の4原則=ECRS
Ecomo
Ecology&Economy manufacture optimization supporter
"Ecoものづくりサポーター”
エコモ研究所 宇田英夫
〒602-8148 京都府京都市上京区丸太町通堀川西入西丸太町185番地
京都二条ハイツ703
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コラム”Ecoものづくり情報”
18.11.10
■ ヒューマン特性
IE(インダストリアル・エンジニアリング)は、生産工学・経営工学・産業工学・管理工学により、自然科学・人文科学等の原理・原則に沿って経営管理の課題・問題を解決することですが、その中でも私は人に関わるヒューマン特性を最も考慮して改善取組を進めることが大切と思っています。
ヒューマン特性=ヒューマンファクターは、ウィキペディアでは、人間や組織・機械・設備等で構成されるシステムが、安全かつ経済的に動作・運用できるために考慮しなければならない人間側の要因のこと。一言でいえば「人的要因」である。ただし、“Human Factors” と複数形で綴ると、「ヒューマンファクター学」の意味合いを持っており、単なる「人的要因」では片付けられない、機械・設備等や職場環境などについて人間本位で考える学問・研究分野という意味合いとなり、人間の能力や限界・特性などに関する知見や手法などの総称と定義されています。 なお、ヒューマンファクター は「人的要素」とも訳することができ、広義の「人間工学」と同義であると解釈されています。
また、ヒューマン特性としては、「マズロー5つの欲求」や
「仕事の動機付け」、「人間の本質(XーY 理論)」などが
在ります。今回は、「マズロー5つの欲求」です。
「マズローの5つの欲求」は、右図の通り良く知られている
内容ですが、マズローの欲求5段階として、生理的な欲求、
安全・安心な職場環境の中で、社会的な欲求は上で、
自我の欲求から仕事を実現しようとする「自己実現の欲求」
を持って、「自己実現の欲求」を満たせるように仕事への
動機づけ(モチベーション)を高めることが重要となります。
なお、マズローは晩年、5段階の欲求階層の上に、
さらにもう一つの段階があると発表しました。
それは「自己超越」という段階。
「目的の遂行・達成『だけ』を純粋に求める」という領域で、
見返りも求めずエゴもなく、自我を忘れてただ目的のみ
に没頭し、何かの課題や使命、職業や大切な仕事に
貢献している状態だと言われています。
18.11.25
■ 仕事の動機付け
「マズロー5つの要求」の高次欲求の「自己実現の欲求」を満たせるように、「仕事の動機付け」を行なうとが重要とされています。今回は、その「仕事の動機付け」についてお話をさせていただきます。
動機付けは、モチベーション(motivation)の和訳で、人が目的や目標に向かって行動を起こして、達成までそれを持続させる心理的過程を表すことです。動機付けを紹介する理論としては、“ハーズバーグの動機付け、衛生理論”が知られています。
“ハーズバーグの動機づけ、衛生理論”は、職場中心の研究を心理学的に裏づけるために1966年に書かれた『仕事と人間性』(Work and the Nature of Man)の中で、「人間には2種類の欲求があり、苦痛を避けようとする動物的な欲求と、心理的に成長しようとする人間的欲求がある。」としています。
そして仕事の満足感を引き起こす要因と不満を引き起こす要因は違って、不満要因=「衛生要因」をいくら取り除いても、満足感を引き出すことにはつながらず、「衛生要因」は不満足感を減少させる効果しかなく、仕事の満足感を引き出すには「動機付け要因」にアプローチをしなくてはならないと伝えています。
「動機付け」は主に、人の内部に沸き上がる欲求が要因となって行動を起こす動因と、外部からの要因によって行動を起こす誘因がありますが、“ハーズバーグの動機付け、衛生理論”を論理的を発展させて、「仕事の充実化」を図ることが重要とされています。「仕事の充実化」は、満足している労働者は生産性が高いという基本前提の上に立って、以下のような「動機づけ要因」を仕事の内容に組み込むことを言っています。
・自分でスケジュールを立てること。
・資源の管理をすること。
・説明責任を担う。
・エキスパートを目指して専門的仕事をすること。
IE改善・手法では、ヒューマン特性に沿った、「仕事の動機
付け」を行い、改善活動を通じて、仕事の成果を高めること
がとても大切です。
私は、「動機付け」に深く関わることとして最も大切なことは、
“志”と思っています。
“志”については2015年4月、5月のコラムを見て頂ければ、
お伝えしたい“想い”を記していますので、ご参照して頂けれ
ば如何でしょう。