コラム”Ecoものづくり情報”
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■ 改善の4原則=ECRS
Ecomo
Ecology&Economy manufacture optimization supporter
"Ecoものづくりサポーター”
エコモ研究所 宇田英夫
〒602-8148 京都府京都市上京区丸太町通堀川西入西丸太町185番地
京都二条ハイツ703
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HP http://www.ecomouda.com
コラム”Ecoものづくり情報”
20.04.10
■ 一般的な省エネ取組
先ずはじめに、多くの工場で行われている一般的な省エネ取組について紹介をさせていただきます。
日本の工場においても節電・省エネ取組については、「出来ることから、出来る範囲で、工夫されて」行われているとは思いますが、一般的な省エネ取組例では、以下のような取組が代表的なものの様です。
◇節電・省エネ・ピークカット・ピークダウン 取組例
①分電・配電 ・・・契約電力 契約電力適正化、新電力契約、デマンド監視/管理
②自給電力 ・・・コージェレレーション 自家発電の活用
③供給電力 ・・・再生エネルギー 再生エネルギー活用、自然エネルギー(太陽、風力、水力、地熱)活用
④ファシリティ供給電力・・・照明 必要照度の適正化、照明の間引き
・・・空調 空調温度の適正設定、稼働時間の適正化、空調阻害要因の改善
・・・コンプレッサー エアー漏れロス改善、コンプレッサーの集中管理、運転ロス改善
・・・他、共有電力 設備装置の改善、装置集中/集約
また、照明装置のLED化や設備/装置の省エネ化更新も多く行われているものです。
一般的な省エネ・節電取組は、ファシリティ部門(エネルギー供給)が中心の取組が多く、供給電力、省エネ設備の更新・導入が投資対効果が高いことから主に取組が進めれています。
次回、省エネ取組の本質について述べようと思っていますが、一般的な省エネ取組を行いつつ、如何にエネルギーを大切に使うように創意工夫した省エネ取組ができるか?が重要なことと感じています。
20.04.25
■ 「省エネ取組の本質」
今回は、私が工場の省エネ取組にて学ぶことができた「省エネ取組の本質」について紹介をさせていただきます。私は、2010年~2013年までオムロン㈱綾部工場で、省エネ環境改善活動(Ecoファクトリープロジェクト)の推進に携わりましたが、その中で今回のテーマである、「省エネ取組の本質」=「真の省エネ」を知ることになりました。
2019年2月コラムで、“ものづくり”におけるムリ・ムダ・ムラ(3ム)を意識して、改善を進めていただくことが大切とお伝えしました。
“ものづくり”でのムリ・ムダ・ムラとは、
・ムリ(無理) ・・・過負荷となる状態・動作・作業であり、不自然な状態や行動・作業です。
暑過ぎる、寒過ぎる、多過ぎるなど、「○○過ぎる」ことには必ずムリ(無理)があります。
・ムダ(無駄) ・・・必要以上に余剰となるもの、行為で、不要なもの、不要な動作・作業は、コスト増にも繋が
っています。付加価値を生まない状態・動作で、「7つのムダ」や+「知恵を活用しないムダ」
等があります。
・ムラ(ばらつき)・・・状態・動作・作業等のばらつきで、状態・動作・作業のばらつきによって、ムラが出てきます。
4M+E(人、設備、材料、方法、環境)には、ムラ・ばらつき・揺らぎが在り、品質問題やコスト
増にもなります。
“ものづくり”のムリ・ムダ・ムラは上記内容ですが、“ものづくり”を“エネルギー”に言葉を置き換えても全く同じ内容のことが成立することに気が付きました。以下のように、省エネ取組についても同じことが言えます。
省エネ取組は、エネルギーを削減、抑制し、省エネ設備を導入する取組が本質ではなく、省エネ取組は、一般的な省エネ取組を行いつつ、如何にエネルギーを大切に使えるように、創意工夫した省エネ取組を進めていただきたいのです。省エネ取組は、「エネルギーを使わないような良い状態・状況・行為が行えるようにする取組で、エネルギーのムリ・ムダ・ムラを無くしていく取組です。」
よって、「省エネ取組の本質」の答えは、「エネルギーのムリ・ムダ・ムラ無くし、エネルギーを大切にすること。」と言えます。
今後、コラムの中で、エネルギーのムリ・ムダ・ムラを感じる事例を都度紹介させていただきたいと思っています。