コラム”Ecoものづくり情報”
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■ 改善の4原則=ECRS
Ecomo
Ecology&Economy manufacture optimization supporter
"Ecoものづくりサポーター”
エコモ研究所 宇田英夫
〒602-8148 京都府京都市上京区丸太町通堀川西入西丸太町185番地
京都二条ハイツ703
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HP http://www.ecomouda.com
コラム”Ecoものづくり情報”
19.11.10
■ 標準時間(ST)
標準作業と標準作業の改善取組について9月から10月に説明をさせて頂きましたが、作業に適した標準作業に近づいてくれば、その標準作業をベースにした標準時間(Structure of Standard Time) を設定しましょう。
標準時間(ST)は、その作業に習熟した作業者が標準作業をスムーズに遂行するために必要とする時間のことを言います。標準作業方法をベースに普通の作業者が正常な努力で作業した時間で、最良の方法(Best Way)でその作業を実行した場合に必要とされる時間で、現状での”あるべき作業時間値“になります。
標準時間は、「基本時間」と「余裕時間」から構成されています。
「基本時間」は各サイクルごとに発生する作業時間の正味作業時間と仕事の準備や後始末、段取り、運搬などに要する段取時間からなっています。
「余裕時間」は作業余裕・職場余裕・個人余裕・疲労余裕などが含まれています。
標準時間を決める方法としては、標準作業をベースに
ストップ・ウオッチ法、PTS(Predetermined Time
Standard System)、標準時間資料法、実績資料法、
経験見積り法、ワークサンプリング法、瞬間観測法な
どの手法を活用して設定し、標準時間表としてまとめ
られます。
標準時間設定方法の中で、PTS法は既定時間標準法
とも呼ばれ、ある作業を構成する基本動作や動作距離
などに対して、既定の時間をあてはめて作業時間を求
める方法で、精度の高い標準時間を求める場合などに
使われ、PTS法の代表的な手法としてWF法とMTM法
があります。
また、標準時間の導入段階や比較的精度を要しない
場合には、経験見積り法や実作業をベースにした
ストップウオッチ法(ダイレクト設定)、間接設定法
(標準時間資料法)、ワークサンプリング法などを
使って標準時間を設定することが行われています。
標準時間を設定することは、「決める」「守る」「改善
する」の改善STEPの第一歩となるもので、作業時間と
作業方法の改善へと繋げていくことになる大変重要な
ことです。
19.11.25
■ 標準三票
「標準作業を定めて」、「標準時間を設定する」ことは、IE活動の作業改善を進める上で基本となるものです。
その標準作業と標準時間を「決める」「守る」「改善する」ための重要なツールとして、標準三票があります。
標準三票とは、①工程別能力表、 ②標(表)準作業組合せ票、 ③標(表)準作業票 の三票のことです。
①工程別能力表 ・・・各工程の生産能力を表すものです。
手作業時間、自動作業時間、段取り時間等が記入されていています。
作業時間が最も長いネック工程も見えてきます。
②標準作業組合せ票・・・標準作業をタクトタイム内で行なうために、工程と各要素時間を示したものです。
(表準作業組合せ票) 作業時間、歩行時間、自動時間と人と設備の組み合わせでもあります。
③標準作業票 ・・・各作業者の作業範囲と順序をレイアウト上に示したものです。
(標準作業票) 作業の指示、管理、改善の活用のための資料です。
標準三票の目的
・ラインバランスロス改善
・ライン内仕掛り数量の設定
・MTの待ち時間削減
・生産能力の把握
・標準時間の決定
・サイクルタイム決定(ボトルネックの把握)
「工程別能力表、標準作業組合せ票、標準作業票」の標準三票を作成して作業を守り、更に改善を進めることで、新たな「工程別能力表、表準作業組合せ票、表準作業票」として活用して作業を行ないつつ、また新たな改善を進めることで、更なる「工程別能力表、標準作業組合せ票、標準作業票」とする標準三票→表準三票→標準三票をつくる改善サイクルを行なって頂くことが、IE改善ではとても大切なことです。