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コラム”Ecoものづくり情報”

19.12.10

■ 生産コミュニケーション

 2018年5月から1年6ヶ月、“ものづくり”についての想いとIEの基礎、IE改善活動について紹介をさせて頂きました。IE改善については一区切りをつけて次月からは、新たな話題・テーマについて紹介をさせていただこうと思っています。そこで今月は、“ものづくり”とIE改善についての締めくくりとして、「コミュニケーション」と「人財育成」についてお話をさせて頂きます。

 

 「コミュニケーション」については、2016年と2018年で2回、「コミュニケーション」について述べています。

2016年4月には強い現場をつくり上げて行くには、「全方位コミュニケーション」が必要で、全てのことが活かせるように、心と心を触れ合わせ、改善を進める「報・連・相」の縦・横・ナナメの「全方位コミュニケーション」の重要性をお伝えしました。また、2018年4月には品質課題解決や品質を高めていくには、3ゲン主義で、品質のコミュニケーションを行なうことが大切で、「品質コミュニケーションボード」を活用して、日々のコミュニケーションにて改善を行なって頂きたいとお伝えしました。

 

 さて、無駄のない最善の方法を作り出すための手法となるIE改善において重要なことは、改善に対する哲学、モーションマインド、改善手法、固有技術、人に関するヒューマン特性の理解と愛情ですとお伝えしました。

そして、現場の方々がコミュニケーションできる機能を備えていれば、例えば“ものづくり”する人が、設計する人の要件を読み取り、“ものづくり”の現場で発生している問題を、設計をしている人々にフィードバックして本質改善が進むことのも繋がります。IE手法を使ってIE改善を深めるには、“ものづくり現場”においての多くの部署、多くの方々が深く関わっていることが分かってきます。営業、開発、購買、資材、製造、技術、労務、財務、関係会社など、複数の部署や人が関わることで“ものづくり”は成り立っているのです。お互いがスムーズにコミュニケーションを行なうことができてこそ、“ものづくり改善”が進むことになります。

 

 “ものづくり”の現場で重要なことは、情報に触れることができる「見える化」を行い、日々のコミュニケーションを深めていただき、コミュニケーションが円滑に行えれば、“ものづくり”の現場力は確実に上がっていくことを私は確信しています。

現場力向上のカギは、コミュニケーションにあると言えるのでしょう。

図191210.png

19.12.25

■ ”ものづくり”人財育成

 “ものづくり”、IEの基礎、IE改善活動については、今回の「人財育成」で一区切りとさせていただきます。

「人財育成」については、2018年3月「品質への想い」、4月「品質人財育成」、2019年5月“人づくり”への想いなど幾度となく“人”と“ものづくり”の繋がり、人の大切さについて触れさせていただいています。

一度振り返って見て戴ければ如何でしょう。

 さて、その「品質への想い」の中で、「品質」において最も大切なことは、「ものづくりを支えている人づくり」です。 実はものづくりは「人づくり」なのです。とお伝えしました。自らの「品質への想い」を持って、現場の課題抽出を行い、改善へのアイデア・改善案を立てて、品質改善を自ら進めていく行動能力に優れた自律型の人財が、“品質人財”です。“ものづくり”人財、IE改善人財についても全く同じです。「品質」=“ものづくり”です。

 “ものづくり”においては、IE改善の知識、“ものづくり”の知識を持った人が、現場の課題認識から、自らの想い、あるべき姿を持って、その想いの“ものづくり”へ挑戦し、IE改善のPDCAを回していくことができる人を育てていくと言うことになります。そこで、 IE改善の知識、IE手法、“ものづくり”の知識等のOFF-JTを行なうとともに、職場・現場でのIE改善の実践するOJTがとても重要になります。そして、ものづくり革新や生産改善は「このままではいけない」「現状を変えていきたい」といった課題認識を強く持っている人によって、会社・工場・職場は変わっていくことができます。

改善・変革を進める人によってのみ、“ものづくり”を成長させ、革新していくことになります。

 

 トヨタの“ものづくり”、トヨタ生産方式においても「“ものづくり”は人づくりです」と言われています。

“ものづくり”を支える「人づくり」を進めるには、人を最大限に尊重し、かつ、その人がIE改善、“ものづくり”能力を発揮できるように、人を育てていくことが大切です。“ものづくり”人財育成は、IE改善・ものづくり革新への意識を持って、技術・技能が高められるように、人の成長への手助けをすることです。

また、 “ものづくり”人財育成においては、個人の能力を高めるだけではなく、チーム力・総合力が問われる時代になっています。担当者・メンバーも合わせた総力で改善力・現場力を向上させることが、リーダーの仕事でもあり、立派なリーダーの下で、人は育つことにもなります。

 人に愛情を持って、人を育て、改善が日々進んで行く、工場・生産現場が「働き易い職場、働き易い環境」になって行くことができれば大変嬉しく思います。

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