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コラム”Ecoものづくり情報”

18.03.10

■品質への想い

 2017年2月から品質改善、品質革新についての話題や取組ヒントを1年間に渡ってお話をしてきました。しかし最近、品質に関わる少し気になるニュースが在り、日本のものづくりが改めて『品質第一』を大切に、心していかなければならないと感じています。そのニュースとは、昨年12月にJR西日本のぞみ号の台車枠に「き裂、油漏れ」が発生し、重大インシデントとされたものです。

その調査報告が最近され、「台車の底面板厚が設計上の寸法8ミリメートルよりも薄く、最も薄い箇所で4.7ミリメートルで加工メーカーの作業方法が、軸バネ座取付部のすりあわせのため、側バリ底面が研削されていた。・・・」との報告でした。側バリ底面の研削は本来行ってはいけない作業だとされて、製造メーカ(工程)と受入メーカ(工程)の作業要綱や仕様伝達(確認)、出荷・受入検査も充分には機能をしていなかったことが要因・原因のようで、企業としての「品質への意識」が薄れていたとのことです。 

 

 私はこのニュースから、最も大切にしなければならない『安全第一』『品質第一』について考えさせられ、私がよくお伝えしている「志」=「品質への想い」を持って大切にして事業を行われている企業・会社とは、どのような会社で、どのような想いを持って活動されてるかを探ってみることにしました。

結果は、『品質第一』を唱えて品質管理や品質保証取組を企業活動として紹介されている企業は多く在りましたが、「品質への想い」を強く持って唱えておられる会社が少ないことに驚くことになりました。

そんな中、キューピー株式会社様の「品質への想い」は、私の想いとも同意した内容で、大切にしていただきたい内容と感じました。そこで今回、キューピー(株)HP資料の内容を抜粋して紹介させていただきます。

キューピー株式会社様 「品質への想い」

  食とは、生きていくために必要な行動であるとともに、人と人との絆を深める役割も果たしています。

  私たちがお届けしている商品も、その一端を担っています。いちばん大切な方に安心して召しあがっていただける

  商品をお届けするために、企画から販売に至るまで全てのプロセスで品質第一主義を守り続けています。

品質を確かにする人づくり

  品質を確かなものにするのは、人です。そこで私たちは、

  学びの場や発表の場を設け、品質の向上をめざしています。

  ・安全の原理・・・微生物、分析など、品質の技術と知識を

             学びます。

  ・安心の原則・・・法令、自社の取り決めなど、品質のルールを

             理解します。

  ・安心の原点・・・過去の事例などに学び、品質の礎となる

             考え方を身につけます。

品質を裏付ける仕組みづくり

  私たちは、グループ全生産拠点(91事業所)でGFSI認証(※)と

  呼ばれる食品安全に関する第三者認証を取得しています。

品質を高める技術の追求

  私たちは、最新の生産技術を学び、導入し、品質を高める努力

  をしています。

 

18.03.25

■「品質への想い」

 私は、中長期ビジョンづくりやものづくりを進められる中で、先ず初めに大切にしなければならないものは、「志・想い」とお伝えしてきています。そして私の「品質への想い」は2017年2月コラム「品質とは」にも少し触れさせていただき、『品質』とは「仕事の質」「人の質」のことです。とお伝をしました。ここでもう少し私の「品質への想い」を付け加えさせていただきます。

 

 「品質」において最も大切なことは、「ものづくりを支えている人づくり」です。 実は、ものづくりは「人づくり」なのです。「品質をつくり込む人」を育てていかなければ、本当の良いものはできず、「品質第一」が進んで行かず、「ものづくり品質」は高まっていかないからです。その最も大切な「人」を育てるには、「人」を大切にすることを先ず最優先にしていただくことだと私は思っています。 そして、「健康で、健全な人」をつくり続けていくことが、「ものづくりを支える人づくり」で、「健康で、健全な仕事」ができることが品質を高めていくものづくりです。「健康で健全」「理に適っている」ことです。

 

 私がお伝えする『理に適っている』とは、「理」には、『原理』・『倫理』・『道理』の三つが在って、①『原理』=原理・原則・法則・摂理・自然・環境 ②『倫理』=法律・法令・コンプライアンス・理念 ③『道理』=健康・健全・幸せ・志・夢・ビジョン・道徳・会得(徳を得る) ことです。(2016年10月コラム「理に適った行動」紹介)

 

 「想い」とは、木を見て、その生命力に感謝し、励まされることで、遠くにその思い=心を馳せらせることです。 

私の「品質への想い」、「品質第一」を実現できる『理に適った状態』の中で、『理に適った行動』ができる人財を育てていくことです。そして、ものづくりプロセスの中に品質を高める製造技術・生産技術を活かして、工夫した仕掛けや仕組み、システムをつくって運用していくことが「品質をつくり込む」ことで、「仕事の質」「人の質」が高まって、良い品質のものづくりが必ず進んでいきます。そのことが、製品品質業務品質を高め、不良ゼロで、仕事の価値を高めるものづくりが進んで行くことになります

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