コラム”Ecoものづくり情報”
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■ 改善の4原則=ECRS
Ecomo
Ecology&Economy manufacture optimization supporter
"Ecoものづくりサポーター”
エコモ研究所 宇田英夫
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コラム”Ecoものづくり情報”
17.11.10
■「なぜ、なぜ分析」の本質
本当の「なぜ、なぜ分析」は 表面的な事象・現象からの要因を特定するのではなく、真因に辿り着くために、「なぜ、なぜ」を繰り返して、本質要因を求めて行くことを意味しています。 「なぜ、なぜ分析」は、真因に辿り着くまでには、6回、7回、8回でも「なぜ、なぜ」を繰り返していくことが必要となることが在ります。
実は、真因は4M+E(Man、Machine、Material、Method、Environment)の様々な要因の中に必ず在ります。
「なぜ、なぜ分析」を始めるには、4M+Eの各要素から「なぜ、なぜ」を始めて、各階層に進め、本質要因を探って行きます。しかし、 真因は4M+Eの要因の中で関連し合って影響していて、普段その影響を感じること、知ることは大変難しいものです。
私が行った事例では、作業方法( Method)と設備( Machine)の2因子細分例の「なぜ、なぜ」5階層でトータル62要因のNO/NG判定を行うことになりました。しかし、私は皆さんに「数十回のなぜ、なぜ因子を探っていただきたい。」とは思ってはいません。最も効果的な「なぜ、なぜ」を進めて頂きたいのです。それは真因を速く見付けて、本質改善を速く行って頂きたいからです。
「なぜ、なぜ分析」の手順で重要なことは、机上で要因を考えるのではなく、徹底した現場・現物・現実=3ゲン主義から、真の要因・真因を見付け出していくことです。本当に必要なことは、見えない本質要因・真因を探ることなのです。そのことは、『診える化』を行って、見えない木の根を診て、周りの土や環境、自然を観ていくことと同じことなのです。
自ら真因を探る中で、絶えず本質要因・真因が何かを考え、求めた原因が5ゲン主義に合っているか? とくに原理・原則に沿ってなるべくして起こった事象か? を自ら想定した疑問・答えに問い掛け続け、確認・検証し、真因を速く探っていただきたいと思います。
17.11.25
■「処置」と「対策」
「なぜ、なぜ分析」は 、本質要因を求めて、真因を速く見付けて本質改善を行っていくための手法です。
そして、求めた本質要因・真因が、5ゲン主義に合っていて、原理・原則に沿った対策であることがとても大切です。
なぜなら、その対応=改善が、本質要因・真因で、原理・原則に合っていなければ真の対策にはならないからです。
真の対策でなければ、再発防止策にはならず、いつかまたトラブル・異常・不良が起こってくるものだからです。
品質マネジメントシステムでは、不適合品が出た場合に、不適合の要因を排除して適合品にすることを「是正処置」といいます。
そして、一般によく言われている「対策」は、本質要因・真因が掴まれていない中で、緊急処置と回復処置=事後処置を「対策」としたと思っておられることが多くあります。
トラブル・異常・不良の対応には、「処置」と「対策」が在って、トラブル後に行なう処置の「事後処置」と、トラブルが起こらない様に本質要因・真因を捉えて行う「本質対策」が在ります。
「処置」と「対策」は
■処置(事後)
・緊急処置 ・・・ トラブル発生を検知し、緊急対応を行うこと・
・回復処置 ・・・ 〃 前の状態に戻すように是正対応を行うこと。
■対策
・抑止対策 ・・・ トラブル発生の本質要因・真因を抑えて、無くしていくこと。
・予防対策 ・・・ 〃 要因を抑え、防止していくこと。 になります。
トラブルが発生したときに、緊急処置と回復処置=「処置」に留まることなく、本質要因・真因を掴んで予防対策と抑止対策=「対策」を行うことを大切にして頂きたいものです。